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国際化する経済の諸協定       BY 栗原茂男

先月、得意先のある会社から色々な種類の食品の注文が来ました。私の本業は食品卸。

先方は全然違う業種の製造業。ベトナムに工場があり、日本人職員の食事の賄いの為に料理人を送り込んでいる会社。
料理人があれこれ要望するので私のところへ一括して注文が来る仕組み。
私の方は注文を受けて商品を揃え、横浜の港湾にある倉庫へ届けて請求書をFAXで送り、振り込んでもらって終了。
今まで何度も繰り返してきた商取引。

ところが今回、先方の社長から電話があり、ベトナム政府が成分表を提出しろと言うのだそうです。
ベトナム政府にとっては日本人社員が食べるだけで、現地で飲食店を営業するわけでもないのに形式は日本からの食品輸入。
更に予定外だったのはベトナム政府が要求するのが英語表記の成分表。
とりあえず、各メーカーに依頼したのですが、英語表記をしている会社は数社のみ。何処も輸出を予定して製造していないから無理からぬこと。

それで英語表記がないなら仕方ないので、その旨を社長に告げ、メーカーに日本語表記のものを送ってもらい、社長の求めに応じてそれをFAXで送りました。
するとベトナム政府は社判がないとダメ、それもFAXではダメで、PDFなら良いとの事。

メーカーに交渉してPDFに落とした成分表を添付ファイルで送ってもらい、それをベトナムに転送しました。一件落着です。

しかしベトナムは現在、中華侵略主義と抗争中で、日本と喧嘩なんかするわけありません。
それで社長に、ベトナムで一体何が起こったのか聞いてみました。
社長の応えは、ベトナムがWTOに加盟したので、規制が厳しくなったのだそうです。

判ったような判らないような応えですが、国際化すると商売の状況が変化してくることが良くわかりました。

そして、国際間の経済取引を活発化させるには単純に関税だけの問題でない事も実感した次第。認証手続き、その他も簡略化することも是非必用。
日本で問題ない食品を別な無で消費する場合にベトナムでも更に又検査と言うのでは余計な費用が掛かります。

ついでに言うと、一昨年、ギリシャのオリーブを輸入している会社の社長と話したのですが、ギリシャのオリーブを輸入する場合、日本とギリシャの直通便がないので、中国の会社に頼んで上海に運んでもらって日本から上海に引き取りに行くのだそうです。それで中国の荷物が一杯だと頼んだ荷物を積まないで船が上海に戻ってきたりする事もあるそうです。

日本はハブ空港もハブ港もなく、公共工事は削減の一途を辿ってきました。
内閣府の資料によりますと、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
公的固定資本形成の1994/4-3.~2010/4-3.の資料 
(単位 %)
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/__icsFiles/afieldfile/2011/12/08/ritu-mfy1132.csv
5.9、-2.5、-6.3、-0.4、-4.6、-6.7、-8、-6.6、-7.5、-10.4、-5.4、-6、-3、-4、7.7、-6.1

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日本経済潰しの勢力によって既存マスコミを通じて公共工事=利権、賄賂のイメージを広められ、日本全体の投資が縮小させられてきました。
どれにしても電波芸者というのは罪なものですね。
一方で日本からのODAで中国は公共工事をガンガンやって経済高度成長路線まっしぐらです。
これでは日本の景気は悪くなるし、将来の生産力も低迷する事でしょう。

 ところで、国際化時代の経済は関税の引き下げ努力と同時に各種規制の縮小の努力が必要なことは上で述べた通りですが、従来からの自由貿易のFTAに替って日本政府はもっと幅の広い交渉の枠組みつくりを進めてきました。EPAです。そしてそれが他国にも広がってきたのがTPPではないでしょうか。
TPPはシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドが造った枠組みですが、今年突如アメリカが乗り出してきたのです。
自分も入れろ!ではなく、既存の組織に後から入るのですが、盟主のような勢いで入り込んできました。

私にはこれは単に経済問題だとは思えません。中国包囲網作りと考えるべきだと思います。
その中国ですが、中国の戦略はアセアン10+3。つまりアセアン10カ国に日本と韓国を従えた中国が加わるという戦略です。
それで鳩山由紀夫総理大臣(当時)が2年前に韓国でまるで中国の代貸のごとく、東アジア共同体をぶち上げました。

しかし一方でアセアン10+6という枠組みの構想があります。日本、インド、豪州、ニュージーランド、中国、韓国をアセアン10に加えるという枠組みです。
+3は欧米が猛反発、+6は中国が猛反発です。鳩山由紀夫の本質はこの時点で見えていたのです。そして「普天間」ぶち壊しです。
トンでもない事をやってくれたものです。

中国についてですが、中国にはもう一つ重要な戦略があります。上海協力機構です。当初はウズベギスタンを抜いた上海ファイブ。
日頃から侵略、併合、弾圧をしているイスラム教徒の反撃を抑制するために同じ穴の狢のロシアと組んで、中央アジアのイスラム諸国を挟み撃ちにしようという魂胆が丸見えです。
そしてそれが経済協力機構へと変身し始めています。
東を日本と韓国を従え、西をロシアと組んでイスラム教徒の反撃を抑える、南はビルマを押さえるという戦略。
ビルマとパキスタンでインドを挟み撃ち。

ところがここへ来て、ビルマが対米関係を修復し始めました。そして上海協力機構にインドが入れろと言い始めています。
それで中国は困っているようです。理屈の上では「困る事ないじゃないか!」となります。

他にも旧ソ連圏諸国、東南アジア諸国が入りますから、「イスラムテロ対策」なんて事を言っても、纏まるとは思えません。
単なる経済連携機構となってしまう思います。そしてイスラム弾圧をやめて、自治権を与えろ、独立させろなんて事にだってなりかねません。
これだと中国の本来の侵略、併合、弾圧目的が遂行できなく可能性大だと思われます。

二重線の下に関係を纏めておきました。

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FTA、EPS、TPP、アセアン10+6、アセアン10+3

FTA(Free Trade Area)
自由貿易地域

EPA.(economic partnership agreement);
経済連携協定

TPP(Trans-Pacific Partnership、またはTrans-Pacific Strategic Economic
Partnership Agreement)
環太平洋戦略的経済連携協定

アセアン10 :  インドネシア 、シンガポール 、タイ 、フィリピン、 マレーシア、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジア

上海協力機構 
 正規加盟国      : 中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン
 オブザーバー参加  : モンゴル、インド、パキスタン、イラン
 対話パートナー参加 : ベラルーシ、スリランカ
 客員参加        : アフガニスタン、CIS(独立国家共同体)、アセアン(東南アジア諸国連合)
 加盟申請国      : トルクメニスタン、トルコ

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